SSゼミ広島・2期・第11回

開催日:2014年4月17日(木)


「超高齢社会における製品・サービス開発の視点と可能性」
高齢者や障害者向けの製品開発に必要な視点や手法

講師:㈱ミライロ 代表取締役 垣内 俊哉 氏
開催日時:2014年4月17日(木)18:30 ~
担当プロデュサー:SS企業再建プロデューサー島田健作

【ゼミ詳細報告】

第11回スモールサン・ゼミHIROSHIMA 議事録

日時:平成26年4月17日(木) 18:30~21:00
場所:RCC文化センター
タイトル:今、日本に求められるユニバーサル視点~ソフトとハードのありかたをデザインする~
講師:株式会社ミライロ 岸田 奈美ディレクター
参加者:島田健作コーディネーター他16名

■初めに 島田コーディネーター
・来期のカリキュラムについて。今期好評だった講義は引き続きお願いするが、7割程は新しい講師をお招きする予定にしている。次回までには確定させる。是非継続をお願いしたい。
・スモールサンインターネットラジオについて。4月にスタートしたが聴取者が少ないので聞いていただきたい。ゼミ広島の回が7月位の予定なのでそれまでに収録したい。出演希望があれば知らせてほしい。
・今回の懇親会は参加者少数の為中止。次回は今期の最終回なので是非参加していただきたい。

講義 (株)ミライロ 岸田ディレクター
今、日本に求められるユニバーサル視点~ソフトとハードのありかたをデザインする~
■ユニバーサルデザインについて
UD・・ユニバーサルデザイン。高齢者や障害者、妊婦など多くの人に使いやすい物やサービスを作っていく事。
・今日用意した資料は黒字に白い文字で作っている。もともとは弱視(視覚障害者)の方の為の手法だが、一般の人にとっても目が疲れにくい効果がある。UDは実は我々の周りにもたくさんある。
・バリヤフリーとは特定の人のみに配慮された物やサービスだが、UDは出来るだけ多くの人が使いやすいようにという考え方である。1995年位から主流になっている。
例:シャンプーボトルのギザギザ、ライター(片手で火がつけられるように)、窪みをつけたペットボトル、ドラム式洗濯機など、多くの人が使いやすいデザインになっている。
・(株)ミライロ垣内社長の2013年「みんなの夢アワード」優勝時のプレゼン動画紹介。

■バリヤバリューについて
バリヤフリーは障害を取り除く、マイナスを0にするという考え方。障害はマイナスなのか、ハンデなのか。我々が何故バリヤバリューを理念にしているのかを説明する。
・車いすの母を連れ街に出た際、ちょっとした段差や飲食店への入店など、如何に不便な事が多いのかを痛感した。
・障害はマイナスなのか、ハンデなのか、不幸なのか。決してそんな事はなく、障害は価値やプラスや強みに変えられる。バリヤフリーではなく障害を価値に変える。障害のある視点だからこそ提案できること、伝わる事がある。

■環境が変われば経済が変わる。今何故UDが必要なのか。
日本は世界一のアスファルト国家で高齢者や障害者にやさしい。法律も整備され駅などもバリヤフリー化されており、多くの高齢者や障害者が経済活動に参加できるようになった。
今や日本全人口の3人に1人がUDを求める層になっており、その消費力は無視できない。
・日本の現状は「おしい」。点字ブロックは日本発祥だが自転車等で遮断されている事がよくある。また、表記が障碍者、障害者と変わり今は「障がい者」とする事も増えているが、視覚障害者にとっては音声読上げ機能に不具合が生じるなどマイナス面も多い。いったい誰のための配慮なのか。何となくで作られた物やサービスが非常に多い。

■障害者の方たちの為の配慮
障害者の障害は人ではなく環境にある。
昨年の8月、電通と業務提携し5万人の障害者、高齢者の方をモニターとして意見を聞くことが出来る調査機関を立ち上げた。それによると、今後行きたい所のランキングで飲食店が上位に入っているが、それらはもっともUDが進みにくい所だと言える。
・UDはロイヤルカスタマーを作る理由になる・・現在車いすで入れる店は飲食店全体の4.8%しかない。数が少ないからこそUDに対応した店はリピーターを作ることが出来る。
事例
・ブラス・・名古屋の結婚式場。UDを取入れ障害者や高齢者の方も安心して式が挙げられる事をアピール。披露宴の参加人数は平均3,40人で内1名は高齢者や障害者の方が含まれるケースが多いので選んでもらえる確率が高まった。
・スターゲートホテル・・50室以上あるホテルはUDルームを1室設なければならないという法令があるが、稼働率が非常に悪い。手すりやスロープを脱着可能にすることで景観が損なわれず、一般客、障害者共に満足度が向上し、稼働率が上がった。
・マルハン・・店内をすべてバリヤフリー化したことにより新しい層の来客数が上がった。
・西鶴・・大阪の霊園。砂利道や階段を排し震災以降家族を大切にしたいという需要にこたえた。
○きちんと利益を出すことにより続けていく事が出来、多くの物やサービスがUDになっていく。社会貢献と経済活動の両立こそ大きな意味がある。

■顧客満足度向上への最短ルート
今からでも出来る事・・ハード(環境、設備)が変えられなくてもハート(サービス、ソフト)はすぐにでも変えられる。
・ソフトのUDに対して日本の現状は、高齢者や障害者に対して無関心と過剰の2極になっている。
過剰・・JRの車いすを押すサービスや某テーマパークの全スタッフ手話取得等思い込みやクレーム回避などで本人の希望に沿っていない。
無関心・・接し方が分からない、難しい、怖い。
・分からないを分かるに変えるだけでUDは実現する。無関心と過剰の中間、「さりげない配慮」が日本の3分の1の層に求められている。押し付けるのではなく選択肢を提示する事が過剰にならない為の配慮。
ユニバーサルマナー検定・・今や障害者や高齢者への対応は身に着けていて当然のマナーである。お手伝いできることはありますか?まずは相手の意向をお聞きすることが一番大切な事。迷わず、素直に、即行動、をお願いしたい。
○100点満点を目指さない。現状を変える姿勢、歩み寄っていく姿勢が大切。少しずつUDを実現していきたい。

■質疑応答
○北山社長・・事例を見たい
・USJ内の触地図他バリヤフリーの取組み、web発信
・大阪大学で高齢者、視覚障害者の為の案内板デザイン変更
・大学のバリヤフリーマップ 他
○島田コーディネーター・・マーケティングが徹底しているので説得力がある。
○川口社長・・障害者の雇用について
・関西のスーパーの例、知的障害者との向き合い方など
○島田コーディネーター・・障害者の雇用、コンサルティング、コストについて
・クライアントの中心は中小企業。ユニバーサルマナー検定の推奨、設定金額、調査業務
○今村社長・・学校では先生が特別支援を行っている。講演などは可能か
・奈良教育大学特別支援センターの小中学校の先生向け無料講座配信の紹介
○柳原社長・・マーケティングのデータベースについて
・ある程度のノウハウ、データはある。電通との調査機関等でニーズを調査していきたい

以上


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